1.学資保険とは
2.子供一人にかかる学費の目安
(1)幼稚園~高校までの費用
(2)大学の費用
(3)(参考)児童手当
3.学資保険が必要な人、不要な人
4.学資保険のメリット
5.学資保険のデメリット
6.学資保険って必要?のまとめ
1.学資保険とは
学資保険とは、毎月決まった額を保険金として支払うことで、子供が将来大きくなった際にそのお金が手元に戻ってくる、いわば ”積立” のような保険になります。
支払った保険金に対して、受け取ることが出来るお金の率を ”返戻率(へんれいりつ)” といい、これが途中解約などなければ、基本的に100%以上となる為、支払った保険金よりも、将来的に多くのお金を受け取れるということで、ここに学資保険に入る一つのメリットがあります。
ですので、学資保険は内容も大事ですが、注目すべきは ”返戻率” になり、これがより大きければ大きいほど、支払った保険金以上のお金を受け取れる、ということになります。
商品により異なりますが、多くが ”大学生になってからようやく手元に戻ってくる” 保険内容が多く、その他、”高校生の入学時にも一時金をもらえる” など、高校生からカバーするような商品、プランもあります。同じ保険会社でも、プランによって同じ金額を支払っていても、受け取りのタイミングは商品ごとで異なりますし、返戻率も異なるので、よく考えて選ぶ必要があります。
一般的には、最後の最後でドンと受け取る方式の方が、返戻率が高い傾向にあり、逆に、高校生だったり、子供が小さいころにお祝い金として少しだけ受け取ることが出来るようなプランは、総じて返戻率が低くなる傾向にあります。
2.子供一人にかかる学費の目安
ここでは、学校へ通うために必要な学費を幼稚園~大学までをまとめています。なお、参考資料で、児童手当等で、自治体から受け取ることの出来るお金がある為、こちらを別にまとめています。しかし、この児童手当については、貯金頂き、将来的に塾へ通う、習い事をするときの費用に充てられることをお勧めいたします。
(1)幼稚園~高校までの費用
下記表は、文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 より引用(学校教育費、学校給食費、学校外活動費の合計)
公立 | 私立 | ||
幼稚園 | 年少 | 188,342 | 551,652 |
年中 | 217,121 | 491,275 | |
年長 | 243,625 | 541,850 | |
幼稚園合計 | 649,088→3~5歳児は無償化に | 1,584,777→3~5歳児は無償化に | |
小学校 | 1年 | 350,860 | 1,892,002 |
2年 | 263,310 | 1,366,148 | |
3年 | 292,950 | 1,415,910 | |
4年 | 309,617 | 1,497,087 | |
5年 | 339,132 | 1,630,684 | |
6年 | 370,940 | 1,790,314 | |
小学校合計 | 1,926,809 | 9,592,145 | |
中学校 | 1年 | 456,582 | 1,624,661 |
2年 | 436,183 | 1,230,122 | |
3年 | 569,348 | 1,362,389 | |
中学校合計 | 1,462,113 | 4,217,172 | |
高等学校(全日制) | 1年 | 507,980 | 1,160,016 |
2年 | 460,470 | 893,127 | |
3年 | 403,622 | 851,087 | |
高等学校合計 | 1,372,072 | 2,904,230 |
大学の費用
下記表は、旺文社教育情報センター 2019年度版より引用
※初年度納入金とは、入学金や授業料、施設費、実習費、諸会費等、1 年次に支払う学費全体のこと。また、公立の費用については、地域外にて算出
初年度納入金 | 授業料(年間) | 4年間学費合計 | |
公立文系(文学部) | 906,779 | 520,872 | 2,469,395 |
公立理系(工学部) | 947,870 | 533,606 | 2,548,688 |
私立文系(文学部) | 1,299,956 | 780,117 | 3,640,307 |
私立理系(工学部) | 1,609,120 | 1,039,019 | 4,726,177 |
以上から分かる、4つのことまとめ
・幼稚園(保育園、認定こども園も含む)に関しては、令和元年10月より、無償化となりました(ただし、上限有。また、給食費や施設利用料などはかかります)
・小学校は、一年平均約¥320,000 で、学年による差はそこまで大きくなく、幼稚園より安い
・中学~高校の6年間は、一年あたりの平均額はほとんど変わらず、平均約¥480,000 くらい
・大学は進路により大きく学費は異なる
ここで、一番多くの子供が通るであろう、私立幼稚園(月1万円として計算)~公立小中高~私立大学文系の場合の費用を計算してみましょう。合計は¥8,761,301 になります。この費用には、習い事や塾などの費用は含んでいませんので、本当に最低限、学校へ通う為の費用になります。
(3)(参考)児童手当
一般的なサラリーマン家庭の場合で、記載いたします。高所得者の方は、金額が異なりますので、お気を付けください。
支給対象児童 | 1人あたり月額 |
---|---|
0歳~3歳未満 | 15,000円(一律) |
3歳~小学校修了前 | 10,000円 (第3子以降は15,000円※) |
中学生 | 10,000円(一律) |
児童手当は、私はそれぞれ子供ごとに通帳作って全額貯めています。なぜなら、前項目で記載した学費一覧には、塾や習い事の費用は含まれていません。この児童手当を貯金することにより、ちょうどそれらの費用にあてがうことができるので、ぜひ、お子さんの口座に貯めていかれることをお勧めいたします。
3.学資保険が必要な人、不要な人
以上から、下記のように一旦まとめることができます
学資保険が不要な人
①前項目のお金を普通に払える財力がある人
②ギャンブルや浪費をせず、子供が社会人になるまで毎月コツコツ計画的に貯金や投資などで、お金を捻出できる超計画性のある人
③②に加え、生命保険に既に加入していて、かつ、子供の学費も考慮して保険金額設定されている場合
以上に該当する方は、ここでおしまいになります。この先読み進めて頂いても、得られるものはありません。
逆にこれに該当しない方は、この後学資保険のメリットとデメリットを解説しますので、そちらを読んだうえで、再度【自分にとって学資保険が必要か、不要か】をジャッジ頂ければと思います。
4.学資保険のメリット
こちらは箇条書きでまとめたいと思います。
- 強制的に口座から引き落とされるため、計画通りに子供の学費を形成することが可能
- 支払った保険料以上の金額を受け取ることが可能(途中解約などの場合は非該当)
- 生命保険料控除対象の為、年末調整で控除の対象となります
- 親が万が一亡くなってしまった場合、払い込み免除になり、予定通りの金額を受け取ることができる
個人的に、4番目に大きなメリットを感じて加入しました。保険に入らず、自分で貯金や積み立てを行っていた場合、何事もなければ問題ありません。しかし、万が一がご主人にあった場合、その後同じ金額を積み立てや貯金することは難しくなってくるはずです。しかし、学資保険に入っておくことで、”学費”の部分の心配が軽減できるというのは、大きなメリットになります。
また、学資保険に入ることで、生命保険を ”最低限の生活費にフォーカスを当てた金額” に設定することができます。私自身、生命保険は掛け捨てのもので、学費は考慮しない金額に設定している為、かなり安く抑えられています。
5.学資保険のデメリット
①払い込んだ保険料は途中で引き出しは不可能
②途中で何らかの理由で解約する場合、元本割れ(損をしてしまうということ)になる可能性が非常に大きい
③保険会社が倒産した場合、支払われる保険金は減額される可能性が大きい
特に、②について、途中から保険金が払えなくなる等の理由で解約してしまうと、今まで支払った保険金も全部返ってこず、無駄になってしまいます。無理のない掛け金を設定することが重要になります。
6.学資保険って必要?のまとめ
実際のところ、超計画的にお金を積み立て、貯金、投資を出来る人は少ないと思います。もしこれを読んでるあなたが、そこに自信がないのであれば、学資保険は非常に有効な手段になると思います。
ただし、返戻率が102%とか、103%とかであれば、私個人的には加入のお勧めはしません。あまりメリットがないからです。加入される場合は、ぜひ105%以上の高い返戻率のプランに入ることをお勧めいたします!
私自身、親として、”奨学金を使って、子供に将来的な借金を背負わせたくない” という思いが非常に強い為、何としてでも親の責務として学費は払ってあげたいと思っています。そういった意味でも、子供が少しでも小さいうちから学資保険に加入することで、月々の費用も安くなりますし、長い時間をかけて準備をすることが可能になります。
もし学資保険を検討されている方は、一度学資保険についての無料相談を受けられ、それから決められることをお勧めいたします!なぜなら、多数の保険会社があり、その中でも無数のプランがあり、自分で選ぶのはかなり難しいからです。また、お子さんが早生まれなどの場合、プラン設定を間違うと、適切な時期にお金を受け取れなくなる場合があります(私自身、長女の保険加入を自分自身で行い、この失敗をしました・・・)
親としても、子供自身も、安心して大学まで行けるよう、早いうちから準備を進めて、明るい未来を皆さんで迎えましょう!!
最後までありがとうございました!!